棚の本を取り出してみる~ガラスの仮面
私の姉が嫁いだ後、実家に置き去りにしていった漫画がいくらかある。
先日、ふとしたことからそのうちの一つを読んでみた。
『ガラスの仮面』。
いつまで経っても終わらないことで有名な少女漫画。
読んでみると、これが凄く面白い。
そして、その面白さの構造は、意外にもスポ根少年漫画のそれと大差なかった。
1.一見冴えないが特定分野のみに恐ろしい才能を発揮する主人公(北島マヤ)
2.その主人公が目指すべき目標(紅天女)
3.主人公を目標へ導く厳しい師匠(月影先生)
4.目標を競い合う強力なライバル(姫川亜弓)
少年漫画には見られないセンスや要素も多々見られるが、
本作の主題である『演劇』についてのみ着目すると、
スポ根少年漫画のテンプレにきっちり則っている。
こういう部分に少年漫画少女漫画の区別はなかったのか。
そしてこの漫画の最大の魅力を生み出しているのは、
紫のバラの人こと速水の存在に他あるまい。
いつも主人公を応援してくれる異性とか、
見返りを求めることなく主人公をサポートしてくれる人物とか、
表向きは敵だけどそれと同時に主人公に想いを抱いている人物とか、
速水を構成する要素それぞれについては別に珍しくないのだが、
それらを一緒くたにしたキャラクターを物語の中に投入する事で、
得も言われぬ深みを生み出しているように思える。
……マヤに対する言動を見ていると、かなり危ない人に見えなくもないがな、速水。
しかし、途中から敢行ペースが急落してしまったこの漫画。
紅天女編からの引っ張り方からするに、
完結するまであと少なくとも10巻は必要だと思うのだが、
作者が生きているうちに本当に終わるのか?
というか、ファンの間では既に絶望視されているきらいがあるが……うーむ。