ゴッドサイダーセカンド 第二部常世の国編 PART32 光の鎧
(筆者註:今回からなぜかタイトルが
『常世の門編』から『常世の国編』に変更されている……)
激突する毘廬遮那無限浄化砲と魔王最凶角。
その瞬間、万魔殿を中心として、八方へ向けて地面に亀裂が走る。
「ま…まさか…
毘廬遮那無限浄化砲の力と
万魔殿に内在する魔王の力が激突し
より大きな力が発生した…?
そ…そうじゃ…魔の原子エネルギーと
光の原子エネルギーが激突し融合して
一種の……核融合爆発を起こしたというのか!!」
核融合というよりどっちかというと極大消滅呪文。
そしてあちらこちらから立ち上るキノコ雲。
崩れてゆく大地。地の底へ飲み込まれていく十天闘神たちの遺体。
逃げ惑う群集。そしてその先頭を走るシミチン……
巻来先生はシミチンの存在を覚えていた!!
どっちかというとシミチンの安否より、シグルドの行方が気になるのですが。
万魔殿完成~死せる魔の復活辺りまでは彼の存在が確認できたのですが……
その衝撃は地のみならず空間をも引き裂き、宙に浮かぶ『常世の門』にも切れ目が入る。
そして生ける者は人間も悪魔も関係なく、生きながらにして地獄へ落ちていく。
「………揺れておる…
我の聖なる地獄が……
神よ…悪魔よ…我の地獄を揺るがせた代償は大きいぞ」
相変わらず玉座でつぶやく謎の人。
万魔殿の中。
サイコガンならぬ浄化砲をまともに受けたベルゼバブ様。
その半身は既に溶けかけていた。
「ホ…ホホ……私の…私の…身体…が…
この悪魔の副王の…身体が太陽に向かって…昇ってゆく…
…私の…大…嫌いな…太陽に…向かって…
ふざけるんじゃね――っ!!
わ…私の…身体…は太陽に…など行か…ない…
偉大なる蝿の帝王は天になど昇らぬわ
ホホホホホホ
私は…永遠に神に対する怨念と毒をまき散らしながら生きる!!
最後まで愛しき息子の肉を食べ骨を咬み砕き味合うために!!」
溶けた半身から飛び出した肋骨(露骨な肋骨?)と、
剥き出しにした牙で襲い掛かるベルゼバブ様。
しかし、その牙は霊麒に食いこむ直前で止まってしまう(肋骨は刺さってます)。
ベルゼバブ様の牙を止めたのは手。
光で形作られた手。
霊麒の背後霊と化した十天闘神の皆様が、
霊麒をベルゼバブ様の牙から守ってくれたのだ(肋骨は刺さってます)。
「これが十天闘神の……
…同胞達の…力…だ
一片の愛もない…邪悪にまみれた力はオレがこれから背負う…この…
光の鎧は決して破れない」
刺さっていた肋骨も崩れ落ちる。
そして、さらに現われた手がベルゼバブ様の顔面を強引に引きずりあげる。
「……毘廬遮那無限浄化砲はお前の細胞核のひとつひとつに光の粒子を撃ち込んだ…
ベルゼバブ…お前の身体は光と化して太陽に吸収されるのだ」
ベルゼバブ様を掴んだのは天使たち。
空から無数に舞い降りた天使たちがベルゼバブ様に群がり、
ベルゼバブ様を強引に天上へと引きずり上げてゆく。
「この偉大なる蝿の帝王に…触る…な…
…この悪魔の副王はお前等なぞに連れては行かれない
太陽に焼かれるためになぞ絶対に行かぬ――――っ!!」
微笑みながらベルゼバブ様を引きずり上げる天使たちの狙いは、意外と残酷だった。
落ちゆく宿命に渇きの悲鳴だけが谺する!!(アオリ)