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ゴッドサイダーセカンド 第二部常世の門編 PART30 新たなる光

「ホホホホホ神よ…
 霊麒を使っての最後の悪あがきですか……
 受けて立ちましょう………おいでなさい」

浮かび上がる毘廬遮那図像の中から現れた霊麒。
その両目は糸のように閉じられている。
マスクがなくなっている他、微妙に、
本当に微妙に鎧のデザインがマイナーチェンジ。
彼の両目が開かれると同時に眼から涙が溢れ出し、
その背から強い後光が発せられる。

「ヌ あの光は?」

後光は無数の光の輪となり、
智子や竜子の魂を連れ去ろうとする死神達へと降りかかる。

「オオ!! 死神どもが消え去っておる!!
 これぞ正しき者の傷を癒すだけでなく災いを浄化する
 真の毘廬遮那浄化光!!
 そして霊麒の背後に現れた後光…
 光輪は仏陀が悟りを開いた時あらゆる魔を滅するために用いたといわれる
 魔滅光輪!!
 悟りを開いた時…に…
 では霊麒は十天闘神全ての力を受け継ぎ
 ついにこの宇宙の真理を悟りしブラフマン(目覚めし人)となったというのか!!」

諸法無我印により何が起こるのか尊越様はご存じなかった模様。
有光の用いる毘廬遮那浄化光は、もともと人の身体を癒す効果しかなかった。
体内に入ったベルゼバブ様に対して発した浄化光に攻撃能力が備わっていたのは、
十天闘神全ての力で真の毘廬遮那浄化光を生み出したためだったのであろうか。

ほとんどの死神は魔滅光輪で両断され、
かろうじて生き残った一人の死神も常世の門へ逃げ込んだ途端に燃え尽きた。
常世の中に広がるは無数の亡者たちが責め苦を受ける光景。
そしてその果てには西洋風の城が聳え立っている。
城の玉座には全身を鎧で包んだ男が腰掛けており、
開いた常世の門から遠く現世を眺めていた。

「現世へ派遣した死神が燃えておる…
 ……なんだこの光は
 我が世界に差し込むあの不快なる光はいったい…?
 …教えてくれ…友よ…
 …お前も知らぬというのか…
 いや分かってる
 ワレに教えたくないだけなのであろう……
 なぜならお前が欲にまみれた現世の事を知らぬはずがないのだからな
 このワレが常世の事を知らぬ事がないように…
 のう…魔王よ……」

彼の見下ろした先には、鎖に繋がれ、所々白骨化しかけた魔王が。
魔王は何も語らない。

一方、現世。
ベルゼバブ様は霊麒の浄化光を受けて徐々に溶かされてゆく。
そこで霊麒に隙を作るため、ベルゼバブ様は智子と竜子の骸を目がけて攻撃する。
ベルゼバブ様の溶け落ちた爪が、巨大な蝿となって二人へ向かっていった。
そちらへ向けて浄化光を放つ霊麒。

「いかん霊麒!!
 感情のままに我執を出しては!!」

霊麒の浄化光で蝿は一瞬にして消し飛ぶが、
浄化光の威力で地はえぐれ岩石が飛び散った。
その隙にベルゼバブ様は霊麒を目掛けて突進してゆく。
ベルゼバブ様へ向けて放つ光輪と浄化光は、
ことごとく飛び散った岩によって防がれてしまう。
そしてベルゼバブ様は自らの右手から巨大な棘を生み、霊麒へ向けて突き出す。
棘は霊麒の掌を貫き、頬をかすめる。
だがその時、ベルゼバブ様は背後に何か輝くものをみとめた。
それは剣、そして光輪。

「まさか!!
 浮き上がった利盈の剣に光が反射を!?」

そして光輪はベルゼバブ様の身体を背後から切り裂いていった。

悪魔の副王、神の業の前に散る!!(アオリ)

……この程度のダメージからは何度も蘇ってきたベルゼバブ様だが……
流石にもう潮時か?

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