漫画に対する批判的な心情について考える その1
このマンガが嫌いとか気にくわねえとかつまんねえとか、
そう言った事はよく言っていたけれど、
『何が』気に食わないのか、『何で』つまらなく感じるのか。
その原因は二つに大別されるようだ。
一つは、『作品そのもののクオリティが低い場合』。
何を以ってクオリティが高いとするかもまた主観的な問題ではあるが、
少なくとも『クオリティが低い』と感じさせる場合。
サンデー漫画の例でいくなら『怪奇千万! 十五郎』が代表的だろう。
そしてもう一つの場合は、『その作品の方向性そのものが自分の肌に合わない場合』。
こうなると、クオリティが高いとか低いとか関係なく、単純に好みの問題で弾かれる。
……で、考えてみると、ある漫画が気に食わない原因ってのはこっちの方が圧倒的に多い気がする。
サンデーの現行漫画でいけば『あおい坂』とか。
作者の価値観と俺のそれとが、根本的にかみ合わない。
したがって、物語にどうしても乗り切る事が出来ない。
『ブリザードアクセル』や『見上げてごらん』もこの部類だ。
……個人的には、『旋風の橘』なんかはこちらの部類ではないかと思う。
『旋風の橘』は確かに気にくわねえ漫画なのだけれど、
ではこの漫画の質が悪いかというと首を傾げる。
この漫画の作りそのものが『下手』だとは思わないのだ。
剣道をナメてる描写が多すぎるから駄目と言うのならば、
ケンイチなどは格闘技をナメくさっている橘以下のクソ漫画ということになる。
(橘の剣道描写は漫画家のイマジネーションから生まれたものだが、
ケンイチの格闘技描写は格闘技オタクの妄想から生まれたものだ)
問題なのは、物語を引っ張っていく橘の言動をきわめて不愉快に感じるということ。
なお、『MAR』についてはかなり悩む。
必殺技連発するだけのドンパチ戦闘については、
個人的には好きにはなれないがあれはあれでありだと思うのだ。
クロザクロとか我聞とか、あるいはアルバトロスとかのただ地味な戦闘に比べれば、
『すごくて強い技で勝利』というただ派手なだけの戦闘の方が面白い気がしないでもない。
ただ、中坊並みの人生観に基づく安っぽいお涙頂戴ドラマについては悩む。
作者が初めから『ああいう話』を書こうとしているのならば、
個人的に納得はいかないけれど、それはそれでありだと思うが……
どうも、
『作者が大真面目に命の大切さや戦争の悲壮さを描いた
感動ストーリーを描こうとしたらああなった』
というニオイがするのが気になる。
もしもそうであるのならば、『MAR』は『クオリティが低いから気に食わない』漫画になるのだが……