忍法帖一言感想
唐突に忍法帖シリーズの一言感想を列挙してみる。
<甲賀忍法帖>
全ての始まり。第一の忍法帖だが(むしろそれゆえか?)一番バランスのとれた内容の良作。
<江戸忍法帖>
駄作。
<飛騨忍法帖>
最後の展開がやや鬱。
あと、自分に惚れて追いかけてきた女たちを、
邪魔だからだけの理由で良心の呵責なく殺す主人公ってどうよ?
<くノ一忍法帖>
知らない人には色々と誤解されがちみたいだけど、内容のバランスはかなりよい良作。
<忍者月影抄>
全作中忍法が最もアイデアフルだが、
逆に言うとそれだけで終わってるような気がしないでもない。
<外道忍法帖>
忍者の数だけはNo.1。でも多けりゃいいってもんじゃない。
<忍法忠臣蔵>
無明綱太郎が超カッコイイ。
あと、対象を体内からバラす忍法(名称不詳)が最高。
<信玄忍法帖>
主要格キャラよりも、実在人物のゲストキャラの方が光ってるような。
伊勢守最強伝説の幕開け。
<柳生忍法帖>
十兵衛三部作その1。
終盤、鶴ヶ城に単身乗り込んでタンカを切った時の十兵衛は神。
<風来忍法帖>
序盤で香具師が女たちを食い物にしてなければ、最高に光ってたんだがなあ。
一人の姫を助けても、お前ら何十人もの女を犠牲にしてきてるんだからな。
まあ、名作だとは思うんだけど。
<伊賀忍法帖>
終盤、伊勢守が一人でおいしいところを持っていったような気もする……
内容自体はかなり面白い。
<忍法八犬伝>
ラストの光景の美しさは、某ラノベ作家もイチオシらしい。
<自来也忍法帖>
最後の「自ラ来ル也」にシビれる。
<魔界転生>
十兵衛三部作その2。
自他共に認める最高傑作……なんだけど、俺的には中の上。
<魔天忍法帖>
ステアウェイ・トゥ・ヘブン(別名メイド・イン・ヘブン)でタイムスリップ。
でも本当の元ネタは永劫回帰論なのよね。
しかし、本当の驚異はラストに待ち構えているのだった……今やったら顰蹙モノのアレ。
<忍びの卍>
俺的最高傑作。むしろ人類史上最高空前絶後の傑作。
虫籠右陣は誰がなんと言おうが神。
読んでないやつはとにかく読めッ!
うちに三冊ある。
<忍法剣士伝>
伊賀忍法帖の続編。タイトルだけで売れたという逸話を持つ一品。
つまり、内容は微妙。
居合い対居合いの勝負だけは好き。
<笑い陰陽師>
忍びの卍と双璧をなす最高傑作。
怪獣ダンゴン現る。
<天の川を斬る>
タイトルが最高にカッコイイのに、途中から『銀河忍法帖』に改題されてるのよね。
無理して『忍法帖』にせんでも……
中盤までの無頼漢モード六文銭もいいんだけど、
それが終盤、時々ヴェールを脱ぐあたりにはシビれる! あこがれるゥ!
<秘戯書争奪>
最初の20~30ページくらいで終盤までの展開が99%まで分かる。
最後の1%は微妙?
<忍法封印>
天の川を斬るの続編。
忍法封印解除したおげ丸は神。
フリーザをバラバラにしたトランクスよりも強い。バランス崩壊。
<忍者黒白草紙>
塵ノ辻空也とはいい友人になれそうだ。
<海鳴り忍法帖>
果心居士にすら後れをとらなかった伊勢守様の株が大暴落な一冊。
<妖の忍法帖>
個人的にはかなり好きなんだけど、世評はそれほどでもないのだろうか。
もうちょっと再版してもよかろうに。
<忍法創世記>
あまりに駄作過ぎるために作者が単行本化を拒んだという逸話が有名な一冊。
内容はそれほど悪いとは思わないのだが、
かといってそれほど面白いと思わないのも事実。
『武蔵野水滸伝』にも見られた、
「パーティメンバーの複雑化が話の面白さにあまり繋がっていない」
という問題点が出ている気がする。
時間が出来たら各作じっくり語りたいものである。
コメント
初めまして。
伊賀忍法帖を観ました。
トラックバックさせていただきますよ^^
投稿者: ウチムラ | 2006年07月25日 18:58
はじめまして。
映画の伊賀忍法帖を見られたのですね。
機会があれば、是非原作の方もご覧になってください。
……映画化される際にヤバイ設定が削られてるみたいですし。
投稿者: 鳴なゆ | 2006年07月26日 06:51
ぐーぐる氏に導かれて来ましたw
>映画化される際にヤバイ設定が削られてる
って映画化作品全部そんな気がw
ところで創世記。真偽は不明なんですが、本来のプロットでは後半の神器争奪戦で、本物と伊賀・柳生の剣・珠・鏡との入れ替えトリックが予定されていたという話があるそうです。本物を守るため、3姉妹側が密かに入れ替えるものの、戦いのさなかに3兄弟側が知らずに「本物を」破壊、そしてストーリーにのっとって死亡。3姉妹は神器なんて放置して抜け殻に。伏線のとおり、誰も本物を知らないので、偽物がそのまま本物として扱われる、というヒドい(賞賛の形容詞)オチだったとか。
実は敗れた3兄弟が任務を達成していたという、いかにもな山田風太郎的な展開という感じですが、3種の神器の正当性は真偽にあるのではないという、伏線の段階でクレームがついたのでは無理ぽな感じだったのでしょうね。
自らの構想を断念しなくてはならなかった山田風太郎が、駄作と評したのもわかる気がします。
投稿者: Anonymous | 2008年02月03日 12:36